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講義2 平成28年度第13回目

2016年7月23日。

昨日は、講義2の平成28年度第13回目。

まず、クラペイロンの式の板書を開始時刻までにやっておく。これは、前回に板書のスピードが早くてノートテイクできなかったことを示す反応があったから。開始時刻を少し過ぎたので、出席を取ろうとしたが、その雰囲気でなかったので、少し説明。クラペイロン近似に着いても追加していたので、それに付いても言及。

また、「ロボットのように板書すると、分量は多く書けるが、それに関して、昨年度の授業評価アンケートでのコメントを思い出した。授業予定を印刷したものを配布するのがいいけれども・・・というコメントがあった。つまり、配布した授業予定の通りに授業を行うのは、予習の都合がよくていいが・・・と言うことだろう。そのためにロボットのように分量をこなすやり方はちょっと・・・と。そうならないようにしますね」とも。

さて、まずは理想溶液から。理想気体は希薄極限での漸近的性質なので、密なことが本質である液体でその性質が成り立つ、ってのは無理な話です。では、何が理想的何のか、まず理想気体の分子論的なところを。前回、合金に話をしましたよね。そこで、原子の大きさが近い場合には置換型合金になる話をしましたよね。分子の大きさが等しいことが、理想気体における分子の大きさがないこと対応します。A分子からなる物質とB物質からなる物質を混合したとき(置換型の合金の図を描いて説明)、ΔmixV = 0ですよね。わかる人にとっては、これで対応はわかると思います。先に「分子間相互作用が等しい」ことが、理想気体における分子間相互作用がないことに相当することを説明しましょう。また、そうすると、分子の大きさに関してもよりよく納得できるかもしれません。A-AのボンドエネルギーをεAA、B-BのボンドエネルギーεBB、A-BのボンドエネルギーεABとして(エネルギーが A-A + B-B と A-B + B-Aで等しい図を描いて)、2εAB - (εAA - εBB) = 0と明確に定義(「混合後 - 混合前」の流儀に従いましょう)。そうすると、混合してボンドが入れ替わったとき、ΔmixU = 0ですね(ΔmixV = 0に付いては触れず)。これで、混合のエントロピーの効果 ΔmixS = -R(nA ln xA + nB ln xB)のみが残残ることがわかりりますね。ΔmixH = 0は、エントロピーの付いて触れなくてもわかりますね。 ΔmixA = RT(nA ln xA + nB ln xB)もΔmixG = RT(nA ln xA + nB ln xB)も直ぐわかりますね。理想混合気体と同じですね。混合の化学ポテンシャルはΔmixμA = [∂(ΔmixG)/∂nA]T,PおよびΔmixμB = [∂(ΔmixG)/∂nB]T,Pで計算できます。これは、理想混合気体の場合と同じですが、そのときに丁寧にできませんでしたので、繰り返します。尚、モル数での偏微をとるときに、xA = nA/(nA+nB)およびxB = nB/(nA+nB)に注意しなければなりません。ここでは、G = Σniμiオイラーの関係式)に相当するΔmixG = ΣniΔmixμi = n1Δmixμ1 + n2Δmixμ2と比較してΔmixμi = RT ln xi (i=A,B)を理解して下さい。混合のエントロピーの効果と準部室の化学ポテンシャルを合わせて、全体のポテンシャルはμi(T,P,xi) = μi*(T,P) + RT ln xi となります。μi*(T,P)はln 1 = 0であることから、純物質の化学ポテンシャルμi(T,P,1) に等しい。

最後にラウールの法則。理想混合気体と理想混合溶液の相平衡の問題。また、相平衡か? そうで、章タイトルがそうだから。これに付いては、担当講師が私だから、と言う話をします。ということで、オリジナルのところは、シークレット。温度T,圧力Pでn成分系の理想混合気体と理想混合溶液が相平衡にある、と問題を規定。図を描いて両相の組成(モル分率)を書き込む。その後、両相の化学ポテンシャルが等しい条件を書き、その後化学ポテンシャルに理想気体および理想混合溶液の式を適用する。まず、気体の中の成分iの組成が溶液中の成分iの組成に比例する関係を導出する。その式の両辺に全圧Pを掛けて、最終的に「気体中の成分iの分圧が成分iの純物質の蒸気圧(温度Tにおける成分iの気液平衡の圧力)に液体中の成分iのモル分率を掛けたものに等しい」という結論に至る。どの教科書にも明確に「○○の近似を使う」と言うことは書いていないが、私はそれを明確にしています!(講義において学生に対しては、明確にします)、です。