ステロイド剤の長期服用の副作用は大丈夫でしょうか?

2015年6月4日。

直前に突然の病 8年越し挙式(2015年6月3日(水)掲載) - Yahoo!ニュース

よくぞ回復された! そして、8年間待つこと、「愛」ですか!?

メンタルなことに触れるのはやめて、ここでは、表題のことに関してコメントしたい。

自己免疫疾患なので、ステロイド剤で自分の細胞(この場合は脳)が自分の免疫で攻撃されるのを解決するのは、第一でしょう。私も、2014年の3月に心臓内科の標準的な措置では施しようがなかったときに、成人スティル病の診断が下る前にステロイド剤のパルス投与となりました(既に書きました)。私は、免疫グロブリンの注射もしました。上の記事の方が、そのような「標準療法」によって回復されたのか、最初から「非標準療法」だったのかは確認していません。従って、個別の事項に関してのコメントではなくて、一般的なものだと思って下さい。

ステロイド剤の長期投与で一番つらかったのは、ステロイド筋症です(今でも長期投与中なのですが、3mg/日まで減って、ステロイド筋症の辛さは大幅に改善しています)。困っているのは、免疫不全です。免疫グロブリンIgGがまだ500台の半ばです。退院した頃の200台後半に比べると、著しく改善はしていますが、不特定多数との接触を回避しなければならないことには変わりありません。一番心配だったこと、そして今も心配なのは、骨粗鬆症で大腿骨壊死などを起こして、車いす生活になること。入院中に睡眠に影響がある程度の膝の痛みがあり、翌日の血液検査に「骨破壊のマーカーがあがっている」との結果でした。これに類するものとして、ステロイド剤の長期投与には、白内障緑内障の危険性が伴います。

「またか」と思われるかもしれませんが、標準療法となっているステロイド剤は、とても大きな危険を伴います。私の場合、50mg/日程度まで減ったところで、「再燃」ということで漸増となり、125mg/日(点滴)にまで戻ってしまいました。ステロイド剤だけでCRPがゼロになった時点でメトトレキサート(免疫抑制剤)との併用に切り替えるという話でしたが、CRPがゼロになる前に併用となり、125mg/日までの増量で済みました。免疫抑制剤は、メトトレキサートとアクテムラの名前が上りましたが、成人スティル病が特定疾患のリストに入ったのは2015年1月なので、とても1本7万円とかのアクテムラから入るのは無理な話でした。大学病院へ転院なる際には、生物学的製剤の話も出ました。◯◯ワクチンや◎◎ワクチンという、ガンの免疫療法の未承認薬も、生物学的製剤に入ります。このあたりの値段も同じ程度のようです。

私の場合は、運良く、骨破壊のマーカーがあがっているという検査結果があったにもかかわらず、いまのところ骨粗鬆症にはなっていません。大学病院で専門家の管理の下でステロイド剤を3日で10mg減らす(免疫が低すぎて危険過ぎる)などをやってもらったお陰でもあります。

8年間だと、ステロイド筋症は回復困難な程度になっているのではないか(ステロイドの副作用でない筋肉の衰えにしても)、副腎の萎縮が回復が見込めない程度になっているのではないか、骨粗鬆症の程度も日常生活に支障のある程度ではないのか、免疫不全の程度も回復困難ではないのか(副腎が萎縮してしまっているので、ステロイド剤の減薬が難しいのではないか)など、いろいろと危惧されるところです。