講義1(後期開講分) 平成29年度14回目

2017年11月20日。

金曜の夕方に体の冷え空腹からか胃痛に見舞われ、土曜の未明と夕方、日曜の夕方も同様。十二指腸潰瘍の胃痛の発症する状況だが、50才を越えての十二指腸潰瘍は稀有。腰痛もあるが、これは単なる冷えのせいだろうか。コルセットを付けて朝イチの講義。もちろん終了後も。

異方性媒質中の電磁波。もちろん、電気的異方性(誘電率の異方性)のみ。つまり、異方性光学材料中の光波に限定。コロイド結晶が専門であることは既に話したが、私のもう一つの専門は異方性媒質。体調が悪いと、昨年度にその関連の卒研テーマを拒否されて、孤軍奮闘し、疲弊しきった締まったことを思います、と少し漫談を。

まず、誘電率テンソルを導入。それが対称テンソルであることを示し、更に主軸座標系について説明。つまり、電束密度と電場の間の係数が9成分あって手に負えそうにないところ、まず6個に減らし、最終的に3個に減らしたことになる。

次に、フレネルの法線方程式に移るが、その最初はTEMの条件の精密化。電束密度と電場がもはや平行でないことを最初に示し、電場Eと波面法線ベクトルaと磁場に負号をつけたもの-Hは、もはやトリプレットをなさないことをいう。電場E電束密度Dに替えるとトリプレットになる。また、ポインティングペクトルの方向の単位ベクトルをsとすると、Es(-H)がトリプレットをなす。DEの角度asの角度については、教科書を見ながら説明(トリプレットの図も)。

最後は、主軸系でDEの関係(トリプレットの説明をした関係式)を書いて、それが(Ex,Ey,Ez)についての斉次の連立方程式となり、非自明な解E≠0を持つための条件として、係数行列の行列式がゼロとなることをいい、教科書の式を書く。その後、それを変形して(変形のヒントを与えて)、それがフレネルの法線方程式になることをいう。実は、DEの関係に出てくるnはなんぞや、という謎掛けをしてある。フレネルの法線方程式は、位相速度vp=c/nと主速度vx, vy, vzで表現されているが、a=(ax,ay,az)が与えられたとき、その関数としてn=c/vpを求める方程式であった。これで終了。

出席率が悪い。再レポートの半分以下しか返却できなかった。