講義2 平成29年度 第8回目

2017年7月5日。

講義2の8回目は、後半の1回目。第二法則で熱力学の本質は終っている。後半は自由エネルギーを用いて第二法則を書き換えること。そして数学的に扱いやすい形にして、様々な応用へ。本質的には新概念は、ない。

熱力学ポテンシャルと言う語を必ず紹介している。一つは、自由エネルギー最小が経項状態を与えるという、力学的釣り合い=力学的ポテンシャル最小と同様な意味があること。もう一つは計から取り出せる仕事の最大が熱力学ポテンシャルの差になるという、力学的な系の最大仕事と同様な意味のあること。後者を先に説明し、前者を孤立系におけるΔS≧0と同じように説明した。

熱力学の関係式の説明。どの変数を制御した実験を行い、どの量をどの変数の関数としてそくていするか、ということを毎回言うようにしている。

最後に開放系において系に物質が流入したときの仕事の表現と言う観点で科学ポテンシャルを導入。熱力学ポテンシャルをモル数で偏微分する定義については、次節(次の時間)にやるところと関係している。次回に詳細にやります。待てない人は、教科書に書いてある程度のところを自分で読んでおいて下さい。