講義1(前期開講分) 平成29年度16回目

2017年6月7日。

最終回。試験と講評等。試験は、基礎知識を問うもの(例年通り)。

その後、まず目標1のレポートの講評。TM偏光の場合、垂直入射では振幅反射率が(±)(Z2-Z1)/(Z2+Z1)だったところ、一般の場合(斜入射の場合)Z→Zcosθとなる。これは、斜入射の効果で見かけ上、媒質の特性インピーダンスが小さくなっているように見える、ということ。残念ながら、このような考察は穂と津もなかった。さて、Z=(μ/ε)1/2=(中略)=cμ/n、(中略)Z~1/n、n~1/v、Z~vを書いて、「途中でフレネルの公式の係数が1/nになっているものは、考察せよ(○点+エクストラ加点)の1点の加点を付けています」と言及。講義で、(1/2)εE2=(1/2)μH2が|E|/|H|=(μ/ε)1/2を理解する便法だと述べましたね。電気工学、無線工学で出てくるこのような事項を、物理出身の私が紹介するのは、私が無線のプロの有資格者だからです。この大学の○学部の方には、アマチュア無線のクラブが二つあります。一つは創○○センターので、もう一つは防災のです。防災のは土木の先生が主催されていますが、私もメンバーです。フレネルの公式をやった回の後に教室でその先生に会い「次回かその次に、地震波に関するフレネルの公式をやる」と言われました。私は、フレネルの公式の係数が何かと問いました。波速とのことでした。係数をZ~1/nで書くと、物理的な考察ができるんですね。

次にフーリエ変換の演習についてのコメント。exp(iθ)+exp(-iθ)やexp(iθ)-exp(-iθ)の形が出てきたら、三角関数にまとめられるように。偶関数のフーリエ変換が実数、偶関数のフーリエ変換が偶関数になることはしっていますね。コツとして使うといいです。つまり、[exp(iθ)-exp(-iθ)]/2iのiを忘れたら、実数になるべきものが複素数になってしまうんですね。また、sinθは奇関数ですがsinθ/θは偶関数ですね。sinθ/θ3も関数ですね。分母のθのべきが誤って偶数になってしまったら、これは奇関数ですね。間違えてcosθ/θと書いてしまったら、これは奇関数ですね。間違えていることがわかりますね。

最後に、例年は50点満点の35点位が平均でその回りにばらついているが、本年度は40点位が平均でその回りにばらついているよう、だとコメント。

採点は残っているし、土日を挟んでレポートの締切りとしてあるので、完全に終ったわけではない。しかし、講義が終了したことに少し肩が軽くなった。とはいえ、今週の金曜から講義2が開始となる。また、講義1は後期には、2年生向けに行うことになる。