講義1(前期開講分) 平成29年度1回目

2017年4月10日。

今年はのこの講義は、前期の前半に工学部の学生に対して開講し、後期の前半に理工学部の学生に対して開講する。前者は3年生、後者は2年生。月曜の午前中には、数学演習の授業がある。これは3年生向け。つまり、マクスウェル方程式を記述するための数学の演習は、3年生の学生に対しては同時進行で演習の授業がある。今までは、講義内でベクトル解析の演習を行ってきたが、3年生に対しては少し演習問題を変えようと思う。後期前半の2年生に対しては、変えない積り。3年生の学生に対するこの講義は、前期の内に再試験に相当するものを繰り返し、前期のうちに全員合格としたい。3年生の学生に2年生対象の講義は受けさせない。これは、先行科目が異なることを意識して授業の構成を組み立てるため。本日の講義の最初のイントロダクションでは、そんなことも説明しなければならない。

イントロ(授業の注)の後半は、先行科目の説明。つまり、マクスウェル方程式に基づいた学問の体系の説明。電磁気学マクスウェル方程式を学んだ次の段階がこの講義。発展としては、導波路や導波管中での電磁場の振舞い(光波の場合だと光導波工学)、レーザー共振、回折の応用としてはフーリエ光学。

まだイントロは続くがもう専門分野の領域。可視光がどの波長領域かをイメージしてもらうために、比視感度の話を。比視感度の漢字を板書し忘れ。λ[m] = 300/f[MHz]を紹介し、光と電波の波長の違いを「自主学習を促すために、自分で確かめて下さい」と。

イントロの後は、マクスウェル方程式を思い出してもらうことを、教科書に従って行う。それに次いで、次回の講義のためにガウスの定理とストークスの定理を思い出してもらうことをして終わり。例年、マクスウェル方程式については、単なる数学ではなく、物理的なイメージを持てるような説明を加えている。元の積分系の法則を微分形に書き換えたものだという説明は当然。電場のイメージ、電束・電束密度のイメージの説明を加えている。さて、電気力線の密度だとイメージが沸きますよね ・・・「 あれ、電気力腺の「単位」って」という問題は、解決済みですか?

ベクトルの微分演算子について説明した後、次の授業に使うガウスの定理とストークスの定理の説明。忠実に教科書に従うならば、講義の意味は(ある意味で)ない。講師独自のアクセントがあるから、講義の意味がある。この場合のそれは、「部分積分の3次元版、2次元版がこれらの公式ですよ」。

この学年は、私が新入生オリエンテーションで「学生生活について」を行った学年。一つ前の学年も私の担当だったが、入院中で副学生委員に代理をしてもらっている。2年前の新入生オリエンテーションで「咳エチケットについて」話したことを覚えていますか、授業開始に2年前のスライドを示した。その後、現在は免疫抑制剤だけになっていて、私自身がマスクをすればよい程度まで回復しています(お陰様)の補足。