4月から人生の新たな段階に入る君たちへ

2017年3月27日。

私の長男は、1年の浪人の後に第一志望校に合格し、4月から東大生としての生活をスタートさせる。1年前は浪人生の生活のスタートであった。これも人生の大切な一段階であった。現役合格していたら、この一年の間の人間の成長はなかった。

4月からの生活が更にもう1年の浪人となる人、人生の次の段階とならない人もいるだろう。同じ段階に留まっても、それが人生の重要な一期間であることには変わりない。

4月から人生の新たな段階に入る君たちへの言葉は、「惜福」である。

文脈からは、4月からの生活が人生の次の段階とならなかった人のことを思うこころのことになる。そんな短絡的なことに限定しない。長い人生、訪れた福を早々に使い切ってしまわないように。

大学教員からのお節介を加えよう。学業成就の困難さを認識して下さい。

更に私が現在学生委員であることから。大学に入学しておきながら、本来の第一志望校に再挑戦することは立派な選択肢の一つです。その上で、その選択肢を選ばせてくれた、サポートをしてくれている周囲の方のことを忘れてはいけません。