読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

講義1 平成28年度第4回目

2016年4月20日。

今日は午前中の会議が終わって、昼食の弁当を書き込んでから、直ぐに講義。疲れた。講義終了後に疲れてうたたね。

講義直前に、昨年の反省を思い出したが、後の祭り。前回の演習の前に思い出すべきだった。T''(t) + ω2T(t) = 0を解くのを演習問題にしたら良かった、というもの。たまたま、学生が先行科目を理解していたため、問題にならなかった。波動方程式(1/v2)∂2u/∂t2 = ∇2uを変数分離法でu(r,t)=R(r)T(t)として解くと…と言う話で、例年と同じ。今年度は、学生の反応があるところが異なる。つまり、波動方程式の前に誘電率透磁率が定数で、電荷密度と電流密度がゼロである場合に、マクスウェル方程式から波動方程式導出するところで、「これって、○○の授業でやってない?」と聞くと、「やった」とうなずく学生がいる。安心して、では波動方程式を解きましょう、と進める。一次元の場合にダ・ランベールの解が教科書に書いてあるが、これは(1/v2)(∂2u/∂t2) = ∂2u/∂z2の解u = f(z-vt) + g(z+vt)のfが前進波でgが後退波で、波の速さがvであることを説明するためにやる。こう変数変換すると直ぐに解けますよ、とは言うが、やらない。

v22R(r)/R(r) = T''(t)/T(t) = -ω2と変形した後、上に書いたT''(t) + ω2T(t) = 0の形にして、この解がT(t) = A1cosωt + A2sinωtあるいはT(t) = A cos(ωt+δ)の形になることは知っていますね。昨年度は、そこで「知らない」と言う顔に気付いてしまったが、今年度は「知っています」に思えた。そこで、Rについても、x,y,zごとに分離して同様な形なります。それらについても一般解を書いて、掛け合わせるとu(r,t) = Σ Aω,k cos(ωt - kr + δ)の形になりますが、このダ・ランベールの解の形にするには、三角関数の加法定理駆使した、取り留めのない計算をする必要があるんです。オイラーの公式e = cosθ + i sinθを使ってcosθ = Re eを用いると計算が楽になるし、間違いも少ないんです。T(t) = cosωtをtで二回微分すると T’’(t) = -ω2cosωtとなりT''(t) + ω2T(t) = 0を満たしますね。T(t) = eiωtについても、T'(t) = iωeiωt、T''(t) = -ω2eiωtとなり、T''(t) + ω2T(t) = 0の解になっていすね。途中、係数が虚数になりますが、サインとコサインが入り混じることはありませんね。電気回路などでこの形になじんでいる人がいるかも知れませんが、この形の解を複素振幅といいます。複素振幅の形で解いて、実在波に直すときは実部を取る、というやり方をします。三角関数の加法定理に相当する式は、複素振幅だと著しく簡単になりますね。

さて、慣れれば複素振幅も実在波も同じ記号を使って混乱はありません。既に混乱のない方は、複素振幅にもuを使ってくれて構いません。最初なので複素振幅をψとし、u = Re ψとしましょう。ψ(r,t) = Σ Aω,k ei(ωt - kr)の形が一般解であることがわかるでしょう(k = (kx,ky,kz)は波数ベクトル)。δのところは、複素係数Aに入れました。さて、ei(ωt - kr)の形に対しては、∂/∂t → iω、∇ → -ikとなりますね。すると、波動方程式(1/v2)(∂2ψ/∂t2) = ∂2ψ/∂z2は、-(ω2/v2)ψ = -k2ψとなりますね(k =|k|は波数)。つまり、ω2/v2 = k2の関係があった訳です。k = (±)(ω/v)となるわけですが、前進波を考えればk = ω/vとなります。変数分離の形ψ = ei(ωt - kr)だけでは、波動方程式の解にはなっていなくて、分散関係k = ω/vを満たす必要がある訳です。

さて、ここまで何とか漕ぎ着けましたが、「まだ、マクスウェル方程式の解にはなっていない」という取り留めのない状況なんです。・・・電荷と電流のない場合のクスウェル方程式を∂/∂t → iω、∇ → -ikの置き換えをして書き換える。それに基づいて、まず横波の説明をし、次いでTEM波の説明をする。

媒質の特性インピーダンスの話に、「アドミッタンスY=1/Zも思い出しておいて下さい」と言う話をし終わり(例年は、媒質の特性インピーダンスは、さらっと流して胃しまうが、フレネルの公式の物理を理解するためには必要・・・企業秘密です!)。次回の予告として、スネルの法則のところは簡単に済ませて、フレネルの公式に入ると述べる。その次にエネルギー反射率や全反射の話をし、更にその次に偏光の話をすることは、講義の冒頭に述べている。