講義1 平成28年度第2回目

2016年4月13日。

本年度第2回目は、例年通り「電磁場の境界条件」のうち、磁束密度、電束密度、電場に対するもの。磁場に対するものは、次回。

磁束密度については少し丁寧に。電束密度については∇・D=ρを空間のある領域に渡って積分してから左辺にガウスの定理をたものは「∇・D=ρの元になっていたガウスの法則そのものですよ」ってことを補足。つまり、簡単な問題を解くには、わざわざマクスウェル方程式から出発するのは、馬鹿らしいことなんです。それをやるのは、波動光学ってのはそういう学問体系なのと、マクスウェル方程式だと物理が見るから、と説明。電束密度に対する計算は、左辺については磁束密度についてと同じ。右辺で電荷の面密度を導入するところで少しミス。成分を使った表現もやる。

電場に対するものものについては、教科書にはない「枠を貫く磁束」・・・あ、講義で貫を慣と書いていた・・・を間に挟んで、少しわかり易くした積り。また、境界面接線ベクトルを使った表式の後に、成分を使った表式を示す。その後、境界面法線ベクトルを使った表式を示す。その表式を成分を使って書き表すと、境界面接線を使った場合のと同じものが出てくることは、各自にやってもらうことに。

次回に演習を行うことは、最初に(今日は電場のところまでしかやらないことを言うついでに)言った。更に途中で、例年はベクトル解析の公式をやってもらっていることを言う。最後に、黒板で演習を解いてくれた学生は、演習のレポートは免除であるとを。

講義の後に卒研テーマについて教員で打ち合わせ。本年度からナノフォトニクス材料のグループに移って、卒研究生の配属人数は標準より+2の調整とのことだったが・・・ま、教員3人に卒業研究生9人なのでいいでしょう。私にマスターの学生がいないことは、かなり辛い。予定の研究費が外れて、予定外のが当たった私は、悩みが多い。ナノフォトニクスの異なるサブブランチの融合のテーマは、助成が付いていたし、他大学の共同研究者が頑張ってくれていたが・・・自分には重い(助成に通ったら、ま、そのときか)。いろいろな管理を一元的に行うようにするのは、「そんなのいいの?」ってくらい助かること。