演習 H27年度3回目

2015年4月27日。

本日の演習も担当学生は、時間前に板書を開始していた。

ローレンツ変換が行列の計算の例として出ていた。相応のコメントをしたが、相対性論もアインシュタインも聞いたことがないという反応。かなり驚き、ショックにも近い。古典的な速度合成速では、光速を超える速度が出てしまうが、相対論的な合成速では光速を超えることはない、というのも通じなかった。超高速ニュートリノの実験の話をしたら、少しは意識してもらえるかと思ったが、のれんに腕押しの感じ。媒質中の光の分散関係において、事象の地平線、ライトラインないしは光円錐(ライトコーン)の外側の解が存在することがあるが、それは相互作用しないものだ、と補足。素粒子の世界だけの話ではないことで、何とか引き戻そうとするも、できなかった。

次の問題は、連結バネの問題。数学としては、運動方程式を変形して、係数行列の行列式がゼロになる条件を解くだけ。では、出てきた解の振動モードの幾何学的な描像は? これもだめ。しかし、こちらは何とかに念仏の状態ではなかった。

行列の指数関数や三角関数は新鮮だったかもしれない。スピン系の分配関数の計算に役立つものも含まれていたが、今回はコメントせず。ユニタリ―行列による対角化についても、深い補足はなし。

初回のガイダンスを欠席していた学生1名に、前回資料と教材を渡したが、その資料に書いた「演習科目なので、全出席が前提」をどうやら認識していないよう。